製品情報

3D安全センサー
AcroSensor(アクロセンサー)

規格・規制

ロボットシステムを構築する際は、様々な法規制を考慮しなくてはなりません。
罰則はありませんが、安全なシステムを構築するために準拠を考慮する必要があります。
ロボットシステムを構築する際の概略手順は以下となります。

  • リスクアセスメントの実施(労働安全衛生法やISO10218-2に準拠)
  • リスク低減する方法の検討(ISO13849-1やIEC62061に準拠)
  • 安全センサーの活用(IEC61496に準拠)
ロボットシステムに関わる法規制

ロボットシステムを構築するにあたり、以下の法規制を準拠する必要があります。ただし、罰則規定はありません。

日本 労働安全衛生規則 第150条の4

厚生労働省「平成25年12月24日付基発1224第2号通達」にて、リスクアセスメントを実施し、ロボットと接触しても危険の恐れが無くなったと評価できる場合、80W以上でも安全柵なしでロボットを稼働することが許可されています。

国際 ISO10218-2

ISO12100の原則に従って設計しなければなりません。即ち、リスクアセスメントの実施が必要となります。
規定する安全要求及びを保護方策を反映し、その検証及び妥当性確認を実施します。
産業用ロボットの規格ではありますが、協働ロボットの運転についても規定されています。

安全関連制御システムの規定

ロボットシステムに要求される安全関連制御システムは、ISO10218-2で規定されており、以下の条件に適合する必要があります。

ISO13849-1で規定する カテゴリ3のアーキテクチャでのPLd
又は
IEC62061で規定する プルーフテスト間隔が20年以上でハードウェアフォールトトレランスが1のSIL2

上記条件は、安全に関わる制御システム全体の規定であり、安全センサー単体では要求されておりません。
例えば、PLc/SIL1の安全センサーでも、複数使用してシステムでPLd/SIL2を満たしていれば良いことになります。
ただし、安全センサー1つで安全制御システムを構築する場合は、単体で適合された安全センサーを使用する必要があります。

安全センサーの規定

安全センサーへの要求は、IEC61496で規定されており、センサーの種類で分類されています。

IEC61496 規定項目
-1 一般要求事項及び試験
-2 セーフティライトカーテンへの要求事項
-3 セーフティレーザースキャナへの要求事項
-4 セーフティカメラシステムへの要求事項
-5 レーダー式保護装置に関する要求事項

※2023.8発行

この中で、機能安全(PLdやSIL)への対応が規定されています。

PL

PL(Performance Level)とは、あらゆる種類の機械における安全度水準の指標であり、ISO13849-1で規定されています。

PL PFHD
(1時間あたりの危険側故障確率)
a 10-5 ≦ PFHD < 10-4
b 3×10-6 ≦ PFHD < 10-5
c 10-6 ≦ PFHD < 3×10-6
d 10-7 ≦ PFHD < 10-6
e 10-8 ≦ PFHD < 10-7
SIL

SIL(Safety Integrity Level)とは、電気電子システムにおける安全度水準の指標でありIEC62061で規定されています。

SIL PFHD
(1時間あたりの危険側故障確率)
1 10-6 ≦ PFHD < 10-5
2 10-7 ≦ PFHD < 10-6
3 10-8 ≦ PFHD < 10-7
4 10-9 ≦ PFHD < 10-8
電波法

電波法とは、無線通信の混信や妨害を防ぎ、電波の効率的な利用を確保するための法律です。車載やFAなどで使用されるレーダーは、小規模な無線局に使用するための特定無線設備になり、電波法の認証が必要になります。
電波法で規定されている技術基準に適合すれば、技適マークが製品に付され、使用が許可されます。電波法は、各国で法律が異なるため、使用する国の電波法に準拠する必要があります。

AcroSensorは、IEC61496-1タイプ3 取得、IEC62061 SIL2取得、ISO13849-1 PLd同等となります。
また、 IEC61496-5の取得を計画しています。